観洋から徒歩10分ちょっと

いました! ここにも。

国の天然記念物で絶滅が危惧されている、コクガン。

観洋正面玄関を出て、国道45号を 仙台方面へ・・・
歩いて10分ほど、防潮堤から志津川湾の海が見渡せる場所。

去年まで、Bluebirderはここでコクガンを観たことがありませんでしたから、

正直驚きました。


海草をくわえたオオバンに ス~っと近づいて・・・

横取り!!

餌のアマモを、オオバンから奪ってしまうのが コクガンです。

抵抗するオオバン。

毎年ご紹介していますから、ご存知の方も多いとは思いますが、
このコクガンの行動を「労働寄生」といいます。

コクガンは海草のアマモが好物ですが、潜水が出来ないので食べるのに苦労しています。

そこで潜水の得意なオオバンが、採ってきたアマモをちゃっかり奪って食べているという訳です。

こちらは、2羽がかり。

オオバンもたまったものではありませんから、少し逃げたりもします。

が、少しだけ・・・遠くには行かず、コクガンたちからは 付かず離れず・・・
でもなぜ?

それは、コクガンがほかのカモ類の攻撃から守ってくれているから、と聞きました。

コクガンとオオバンは、持ちつ持たれつ、こんな形で”共生”できているのです。

なによりホッとするのは、コクガンとオオバンたちがここに居るということは
きっとこの場に アマモが定着してきているということ。

アマモが安定して自生している場所は、他の海草・海藻類も豊かなのだと聞きました。

海草や海藻が豊かならば、ウニやアワビといった水産資源の豊かさも
保たれ易いということになるからです。

ひょっとしたら、志津川湾の自然環境が、震災前のレベルに”復興”してきたのかも。

そんな知らせになっていることを 当のコクガンたちは知ってか知らずか、

近くに漁船が来ようが、傍で漁師さんが作業を始めようが、
気にも留めず 逃げもせず のんびり泳ぎ回りながら アマモを食べている光景は、
そのまま、志津川湾の自然がどんなにか深いということの証し。

本来警戒心の強い水鳥のはずですが、 ”人”とも共生できてしまっているのが
志津川湾のコクガンです。
彼らの越冬地で、そんなところ 他にはないそうです。

とにもかくにも、徒歩10分ちょっとで
コクガンが見られる場所があるというのは、観洋ならでは♪

どうぞ、貴重な渡り鳥”コクガン”に会いにいらしてください。
歩いて観に行けますから♪

 

P.S.

冬鳥のミミカイツブリも飛来している

志津川湾です。

 

さて、今度のスターパーティは・・・