賑わいの花を

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

一週間が経ち、

先週はつぼみばかりだった 観洋の西洋石楠花がいよいよ咲き始めました。

立ち木の高みでは オオルリがさえずり、

撮れてはいませんが ビタキも森に入ったようで

初夏の色が いよいよ濃くなる南三陸町です。

 

コロナ禍による国の緊急事態宣言は、

今月末まで延長されましたが、

宮城県では、ついに休業要請は解除されました。

 

ただ、県境をまたいだ移動や接待を伴う飲食店などへの

外出自粛要請は継続する、とのこと。

西村経済再生担当大臣は、NHKの日曜討論で

「特定警戒都道府県」以外の

新たな感染者が減ってきている34県の多くは

今月末の期限を待たないで宣言解除を検討する対象で、

状況によっては13の「特定警戒都道府県」も対象になる。

今月末までに収束させたい、と発言しました。

現状、まだまだホッとできる状況ではありませんが、

この調子で 減少して行けば

今月中の収束も まんざら期待出来ない訳でも無さそうです。

 

時間も問題解決の力強い味方。

この樹を飾る花がまた更に増える 一週間後には、

収束に向けて 状況はもう一歩前進し 好転していくことでしょう。

 

みやぎおかみ会では、コロナ禍が収束した暁に

いち早く県内のお宿の賑わいを取り戻せればと、

宮城お宿利用券「みやぎお宿エール券」を発行します。

10000円で13000円分の利用が出来るんですよ♪

 

既に、電話でのお問い合わせも頂いていますが、

受付けは今月21日から。

詳細は 今月14日と17日の新聞紙上に掲載されますし、

ホテル観洋のホームページでも

その概要をお知らせしています。

是非ご覧いただき、ご利用をお待ちしております。

皆でコロナ禍を跳ね除けて

賑わいの花  ! を咲かせましょう♪

のたりのたりかな

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

"春の海 終日(ひねもす)のたりのたりかな"

ふと、そんな句が 思い浮かんだ 2日午前の観洋屋上です。

気温は優に20度を上回り、初夏らしい陽気に汗ばむほど。

当日のブログでは、むっちゃんも屋上からの景色を紹介していましたね。

うっすらと霞がかかった眺めは、ぼんやり のんびりしていて

心なごみ、しばらくその場に佇んでいたくなりました。

 

「空はうららかに晴れ渡り、

春の海には波がゆるやかにうねりを描いて、

一日中のたりのたりと寄せては返している」

と、与謝蕪村が 生まれ故郷 京都 丹後半島にある

与謝野町の海の姿を詠んだ句は、

ゆったりと優しく穏やかな 春の海の情景を絶妙に表現していて

この季節の海辺の印象そのもの。

観洋周辺は、山の緑がますます風に薫ります。

 

そんな春の穏やかな光景とは裏腹なのが、昨今の情勢・・・。

閉口してしまいます。

非常事態宣言による休業要請や「不要不急の外出自粛」で

社会経済活動はすっかり停滞。

「あの」ゴールデンウイークの賑わいは、どこへやら・・・

 

それでも Life goes on・・・

いよいよ膨らんできた 西洋シャクナゲのつぼみです。

観洋の正面玄関前の樹には、たくさんのつぼみ。

花の時期は 4月から6月の初めということですが、

この樹の花はこれから。

例年 5月中旬には、花いっぱいになります。こんな風に♪ ↓

こうして花咲くころには、

コロナウィルス禍が多少なりとも収まってくれること。

そして 一日も早く収束し、

各地で明るい賑わいが戻ることを願うばかりです。

 

P.S.

夕食会場での岩手からのお客様とのやり取り~~~~~

Bluebirder:「岩手はコロナ患者が出ていませんねぇ?」

お客様:「沿岸部は大丈夫なのでは?」

Bluebirder:「はぁ・・・(?)」

お客様:「冷暖房完備で一年を通じ人にとって快適な環境は、

ウイルスにとっても同じこと」

「都会や豪華客船もその典型的な生活環境」

「四季の恩恵がより深く自然が豊かな環境の中では

ウイルスも はびこりにくいのでは?」

「岩手然り、南三陸然り・・・」

Bluebirder:「人口密度の大きさの他に

そういう傾向もあるのかもしれませんね」

 

☆☆☆因みに、除菌効果のあるオゾンは、

晴天時の「森林」や「海辺」で その濃度が

家庭レベルで除菌が期待できる

0.05ppm以上になることもあるそうです。

南三陸町も 今の所コロナ患者は無く、

森林と海辺の環境にも守られている そんな気もします。

 

帰ったようです

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

この15日夕方・・・

そして、19日・・・

いつもの小さな港に、コクガンの姿はありませんでした。

ようやく 北へ旅立ったのですね。

一抹の寂しさを象徴するように 一羽のカモメ。

 

この港からほど近い、海のビジターセンターが休館中なので

志津川湾内全てのコクガンが北帰行を済ませたかどうかは

確認出来ていませんが、

少なくともこの港の「小隊」は 北へ向かったようです。

次の冬の再会を楽しみに待つことにしましょう。

See you ! コクガン !

 

さてさて、18日の嵐の余波で、かなり時化ていた19日の志津川湾。

この港近くでも、サーフィンが楽しめそうな大波が立っていました。

そんな中、波打ち際で波に揉まれる ちっちゃな野鳥を発見。

残念ながら、陽が陰っていたこともあり、

クリアに撮れませんでしたが、どうやら シギの類いと思われます。

早速、ネットや図鑑で調べてみたものの、容易に判別できません。

クチバシの根本が黄色いのと羽色の印象で

一番近いのが「チシマシギ」ですが、何とも・・・。

首からお腹にかけて羽色の白い方の一羽は、

目の周りに覆面をしたような「くま取り」がありますが、

図鑑を見ても同じような個体が見つかりません。

 

たまたま強風で迷い込んできた珍鳥か、それほど珍しいものでもないのか

わかりませんが、どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら

是非、お知らせください。

 

戸倉公民館下の志津川湾に面した駐車スペースには、

ラムサール条約登録湿地「志津川湾」を紹介したパネルが設けられました。

生物の多様性を保つ志津川湾は、実に多種多様な生物を養っています。

このシギたちは そんな自然の豊かさに裏打ちされた美しさに

引き寄せられてきたのかも知れません。

このBluebirderも この湾に強く魅力を感じ引き寄せられて来た

そんな「生物」の一人です。

北へ

 

一週間ぶりのご無沙汰です☆Bluebirder*Sです。

『今季最後 渡り鳥の生息調査

「北帰行」ほぼ終わる〈宮城〉』・・・

というテレビニュースに、思わず えっ?!!!!! と驚き、

ひょっとしたら もう帰っちゃった?コクガンも?!!

慌てふためき いつもお客様をご案内している

観察スポットへと向かったのが、この6日のこと。

 

ホッ・・・居ました。

居てくれました、まだ♪

例年 志津川湾に居てくれるのが 3月いっぱいのようですが、

今シーズンの伊豆沼のマガンや白鳥、オオヒシクイのように

北帰行が「三週間」早まったら、

もうそろそろ 飛んで行ってしまう頃です。

 

北へ向かう準備でしょうか、

入念に、それはもう入念に羽繕いをしていましたし、

強風で荒れた波間では 好物のアマモをもくもくと食べていました。

5日に行われた「渡り鳥の生息調査」。

 

11月25日の9万羽をピークに、前回1月25日には

まだ3万羽が確認されていたマガンは、4日には 166羽。

ピークに2792羽を数えたオオハクチョウは 89羽。

1000羽を超えたオオヒシクイは 既に確認されませんでした。

 

暖冬が原因だということですが、

今シーズン、伊豆沼の渡り鳥たちの北帰行は 異様に早く始まり、

先月中旬には終わっていたというのは 驚きです。

対岸に ホテル観洋を望む 小さな港に遊ぶコクガンたちの姿も

今季は もうそろそろ見納めなのかと思うと、

ちょいと 寂しさを感じてしまいます。

志津川の 春まだ浅き入り江にて 

群れるコクガン 旅立ち間近

 

先週

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

丁度 一週間前、南三陸ホテル観洋では

全国被災地語り部シンポジウムが開かれました。

その朝、

シンポジウムのMC担当でしたから、朝食を早めに取って準備をと

いつもより早く男子寮を出た 出勤の道すがら・・・

い、いました、「彼」が!!!   7時40分過ぎのことです。

 

Breakfastの お邪魔をしてしまったようですが、

いつものように逃げもせず、ジ~っと こちらを見つめていました。

警戒心が弱く、好奇心が旺盛なので

「森の哲学者」と呼ばれているカモシカならではの「行動」です。

ヒゲを蓄えたようにも見える「お顔」も 哲学者っぽいかも・・・

 

さて、目下 志津川湾で越冬中のコクガン。

ご希望のお客様には、日曜の午前中「観察ツアー」にご案内していますが、

Bluebirderの場合、

震災の記憶を風化させないための「語り部バス」ガイド担当の際、

ワゴン車で移動できる場合、コクガンを「観に」お連れしています。

 

この日は、観洋には初めてのお泊りで語り部バスも初めてというお客様

お2人をご案内。

コクガンを間近に「かわいい、かわいい」と 大喜びで

スマホ撮影していらっしゃいました。

他じゃぁ こんな好条件で観察できる場所は なかなかありませんから。

よかった よかった♪

 

そして、29日 この日は、お客様を

観光船「第三はまゆり」による 志津川湾クルーズにご案内。

前回同様、ウミネコたちが それはもうもの凄い勢いで

大挙 押し寄せて来ました。

そんな勢いに気圧されて 最初は 怖がっていた未就学の男の子でしたが、

「おばあちゃん」から手を添えてもらって「餌付け」。

ウミネコが 上手に食べてくれることがわかってからは、

興奮した様子で 餌をやっていました。

クルーズの途中、前回と大体同じ場所で、

コクガンのツガイを何組か確認することが出来ました。

去年10月の末から 志津川湾に入り始めた コクガンたち。

この日は、海水浴場サンオーレ袖浜に併設された広場に面した海にも

「小隊」が群らがって居るのが 遠巻きに見えました。

「ここに集結し始めると、もう間もなく 北帰行の時期だね」とは、

観光船船長の 言葉。

例年、3月一杯は 湾にとどまるコクガンたち。

暖冬の今季は その北帰行が早まるのか、否か・・・。

いずれにしても、彼らが繁殖のため北へと向かう

「別れ」の時期が 迫っています。

 

 

すこっぷ三味線の女王

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

先日、2017年 津軽すこっぷ三味線世界大会の覇者が観洋を訪れ、

とある宴会の席に登場しました。

その名は、若葉 舞(わかば まい)さん。

宮城県は 南三陸町のお隣 登米市のご出身。

新日本舞踊を若葉流家元のお母さまの指導で

幼少期から始め、中学二年の時名取を取得。

2014年筆頭師範を取得した才女です。

その後、2014年には すこっぷ三味線に魅了され、

2017年青森県の五所川原で開催された

第十一回津軽すこっぷ三味線世界大会で優勝を果たしました。

その舞さんが、南三陸町内のとある事業所のちょっと遅い新年会に招かれ、

すこっぷ三味線の演奏を披露してくれました。

そもそも、すこっぷ三味線とは、すこっぷと栓抜きを使って、

音楽に合わせてあたかも津軽三味線を弾いているかのごとく演奏。

 

津軽三味線の叩きつける音とすこっぷを叩く音がマッチして、

本当に弾いている感覚を 演奏者、聴衆ともに味わうことができる、

というもの。

すこっぷの金属部分を栓抜きで叩き弾くのですから、

音は至って単調なものなのだろうなぁ・・・と思っていました。

が、ひと度 舞さんの演奏が始まると・・・あにはからんや!

リズミカルな「バチ」さばきと叩きの強弱は

まるで三味線の音色を奏でているようで、

「音程」さえ聞こえてくるような印象です♪

見事な演奏は お客様の心を鷲づかみにしていました。

まさに、すこっぷ三味線の女王ならではの真骨頂♪

この日は、お客様も巻き込んで、

ベンチャーズのダイヤモンドヘッドも披露したり・・・

トークで笑いを取ったり・・・、と 大いに盛り上がりました。

宴会場のお客様は拍手喝采~♪

最近は各地のあちこちですこっぷ三味線グループも立ち上がり、

その輪がどんどん広がりをみせているのだとか。

この日は、カラオケでお客様とデュエットもしてくれた 若葉 舞さん。

 

ごくごく気さくな一面も見せていた 舞さんでしたが、

日々、日本各地ですこっぷ三味線を披露しながら、

演奏の奥深い魅力を伝えようと

自ら主宰するすこっぷ三味線教室も通じ、愛好者の輪を広げています。

 

紅いお猿?

 

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

先週は、南三陸町では冬の使者コクガン

と並んで

冬に姿を見せる小鳥 ジョウビタキ♀

をご紹介しましたが、

今回は さらに 観洋近くに出没する冬鳥をもう一種。

 

観洋の近くの国道45号沿い、寒~い晴れた日には、

藪の中から フィッ フィッ、という鳴き声が聞こえてきます。

これが、その冬鳥 ベニマシコ。

 

ベニマシコは、その名の通り紅色をした体が特徴の冬鳥・漂鳥です。

この色の特徴はオスだけで、メスは目立たない茶色をしています。

大きさはスズメとほぼ同じ。

オスの冬羽は頭と背中・体の下の部分が淡い赤で、

頭頂部と頬・喉が淡いピンク色です。

背中には黒い縦斑。

 

名前の由来ですが、ベニマシコは漢字で、

ベニ「紅」、マシコ「猿子」と書きます。

「猿子」はサルの古い呼び方で、ベニマシコは羽の色が赤く、

顔がサルに似ていることからつけられたと考えられています。

ね? 言われてみれば 確かに猿のような顔してますよねぇ!

ベニマシコは雑食で

繁殖期は地上や樹の上で昆虫を捕えて食べるそうですが、

秋から冬にかけてはイネ科やタデ科の草の実を食べたり、

セイタカアワダチソウなどの植物の実や種子を食べたりしています。

分布は、日本や中国・カザフスタン・北朝鮮・韓国・ロシア。

日本では夏鳥として北海道と下北半島の一部で繁殖。

本州以南へ移動して越冬します。

 

地鳴きは「ピッ、ピッ」とか「フィッ、フィッ」っていう

柔らかでやさしい声。

ベニマシコは、本州以南では冬に観察できる野鳥の中では人気の鳥です。

スズメよりも少し大きいサイズの小鳥ですが、

赤い体色がいいですね。

殊に、雪の中なら、雪の白とのコントラストが鮮やかできれいです。

 

冬鳥 ジョウビタキ

6日ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

訳あって、一日早い更新です。

 

南三陸町の志津川湾で 目下越冬中なのが

国の天然記念物にして絶滅危惧種の野鳥 コクガン。

地元にとっては、「冬の使者」的な旅鳥です。

 

そんなコクガンのほかにも 冬になると南三陸町に渡って来る野鳥が居ます。

その内のひとつが、こちら。

ジョウビタキです。

この個体は、メスなのですが、どこかやさしくかわいい印象があります。

このところ見かけはすれど

なかなかその姿が撮れないでいるオスとは違い、

どちらかと言えば、地味な羽色です。

場所は、27日にアップしたブログでご紹介した 2頭のカモシカが居た辺り。

またまた、喫茶 Cafe Gさんの前なのでした。

 

「彼女」の羽色を見ると 地味な印象から

ごく何気ない存在にも思えてしまいますが、

実は、冬にしか会うことの出来ない小柄だけど貴重な渡り鳥です。

夏場、ジョウビタキはチベット、中国東北部、ロシアの極東部沿海地方、

バイカル湖周辺で繁殖をしているそうで、

非繁殖期の冬場には 日本、中国南部、インドシナ半島北部に分布。

越冬する日本では基本的に繁殖はしませんから

「一羽単独」で活動します。

特に 縄張り意識が非常に強い小鳥で、

自分の縄張りに入ってきたものは

オスメス問わずに追い払ってしまう傾向があります。

以前は、てっきりオスメス鳴き交わしているのだと

思っていたこともありましたが、基本的に冬は「恋の季節」では無いのです。

実際、観洋近くに出没しているオスは、

今回ご紹介しているメスの「縄張り」には「侵入」して来ません。

人に対する警戒心は それほど強くありませんし、

こちらは、観洋近くを散策すれば、かなり高い確率で遭遇出来ます。

コクガンだけじゃない

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

国の天然記念物にして絶滅危惧種の動物して、

このところ毎週ご紹介しているのが コクガンです。

実は、南三陸町には、同じ天然記念物の「称号」を持つ野生動物が

もう一種居ます。

それは・・・

どうです、この「お顔」。

なかなかベッピンさんの カモシカ(ニホンカモシカ)です。

(厳密にメスかどうか定かではありませんが 笑)

こんなのが、海の絶景が看板のホテル観洋のすぐ裏手の山

棲息しているのです。

イッツ アメィジングゥ~! でしょ?

ちなみに、この25日に 観洋から徒歩5分の

喫茶店 Cafe Gさん前の草地で遭遇しました。

モフモフした毛並みの「カモシカ」。

日本アルプスや八ヶ岳をはじめ、全国各地に棲息していますが、

実は登山をしていても

なかなかその姿を見ることができない存在ではあります。

が、こんなに間近に現れてしまうのが、南三陸町なのです。

 

棲息地は落葉広葉樹の林のある低山地から亜高山帯。

何と!「氷河期からの生き残り」とされ、

岩場や急斜面のある森林に棲み、低木の葉、芽、小枝、花、実を食べています。

こちらは、一緒に居たオスと思しき個体。

つまり食性は草食で、休むときは樹の根元や斜面の岩棚で休むそうです。

 

中でも、九州地方と四国地方のニホンカモシカは生息数が減少していて、

環境省レッドリスト2015年で「絶滅の恐れのある地域個体群」に指定。

一方で、1934年には国の天然記念物に、

1955年には特別天然記念物に指定されています。

 

ニホンカモシカは日本にしかいない貴重な動物で ウシ科に属します。

また、なわばりを作り 単独で行動していて

まず 4頭程度以上の群れを作ることは無いということです。

 

オスにもメスにも15センチほどの短い角があり、

全体に、白~灰色、灰褐色をしています。

古くは狩猟の対象で食用にされていましたが、

その味が「鴨」のように美味しいから「『カモ』シカ」という説もあるそうな。

ただ、実際には天然記念物に指定されているので

一般に口にすることは出来ませんけどね。

野生のニホンカモシカの姿を見るのは難しい、とされていますが、

何と、観洋周辺では、当たり前のように ごく間近で目撃できます。

まぁ、いつでもというわけにはいきませんが。

 

何より、とにかく南三陸町は

コクガンだけでなく、カモシカまでも養えるほどに、

自然が深く豊かなのだということ。

カモシカは好奇心が強い動物で、

こちらをじ~っと見つめ「観察」してきます。

 

逃げる時も、時々立ち止まっては 振り返り

穴が開くほどこちらをじっと観察しながら離れていきます。

 

 

カモシカはまず人を襲ったりしませんから、

出会った場合には、そっと見守り 刺激しないようにしましょう。

南三陸ホテル観洋近辺を散策すると、

ひょっとしたら、あなたも特別天然記念物

二ホンカモシカに出会えるかも知れません。

コクガン観察ツアー

 

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

19日、コクガン観察モニターツアーにお客様をご案内。

東京と神奈川からのお客様、お二人をコクガンの居る港へ。

この日は、潮が満ちて 波も荒く居心地が悪かったせいか、

いつもの船揚げ場に

コクガンたちの姿はありませんでしたが、

湾内を泳ぐ コクガンたちを確認することが出来ました。

お二人のお客様は、観洋に泊まられるのも初めてなら

コクガンを観るのも初めて。

「きれいな鳥ですねぇ~」「かわいい♪」

「近くに対岸の見える小さな漁港で、大きな船ではなく

小さな漁船が幾艘か係留されている水面に

コクガンの姿が見えるのが 牧歌的でいいですね」

「まるで自然の中の水族館のようですね」という言葉が

次々と飛び出してきました。

震災前には、海上の養殖いかだ近くが採食の場だったのが、

震災後は 一転、津波で志津川湾内の藻場が荒らされ

いかだが流されたことで

採食しにくくなっていたようです。

 

ところが、地震で平均60センチ以上地盤沈下したことにより、

潮の満ち干によって漁港の船揚げ場や岸壁に

アオノリが付着しやすくなり、アマモも漂着することから

コクガンたちにとって、「漁港」が絶好の餌場となったようです。

 

それも、震災直後は 港から漁船が殆ど流失し

漁業者の姿もまばらになっていましたから、

「海上」に代わって「漁港」が

コクガンたちにとっては人から脅威を受けにくい

「都合のよい」採食場所になっていたことが考えられます。

研究者によれば、その後 港に漁船が戻ってからも、

漁業者が「自分たち」に危害を加えないということが

コクガンたちにも徐々にわかってきたのではないか。

それが、「漁港」が彼らの新しい餌場として

定着してきた要因ではないかと 話しています。

そんな話をお伝えしながらのツアーになりましたが、

「いや~、満足しました」

「たまたま、急に決めた宿泊でしたが

コクガンときれいな景色も見られて

満足感でいっぱいです」という

ありがたい言葉を頂戴しました。

 

「もっとこのツアーを売り込めるといいんじゃないですか?

きっと、喜んでもらえると思いますよ」とも おっしゃっていました。

ありがとうこざいます♪

コクガン観察ツアー、目下モニターツアーとして

土曜日お泊りでご希望のお客様を日曜の10時から ご案内しています。

どうぞ、気軽にフロントでお申込み頂き ご参加ください。

国の天然記念物にして絶滅危惧種のコクガンたちが、

きっと心を癒してくれます。