一週間ぶりのご無沙汰です
Bluebirder*Sです

この22日 南三陸町自然環境活用センター
通称ネイチャーセンターで
19回目の 南三陸自然史講座が開かれました

テーマは 志津川湾のコクガンの暮らしと渡り・・・

GPSを装着された標識家族を追った
研究成果が発表されました

残念ながら
Bluebirderは会場へは行けなかったのですが
ライブ配信で拝見しました

講師は 公益財団法人
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
研究室長の 嶋田 哲郎(てつお)さん

前の冬
志津川湾でコクガン家族4羽にGPSを装着
冬の暮らしと渡り
そして別れの一年を追った最大の成果は
“志津川湾で越冬するコクガンの繁殖地は
ロシアのレナデルタ北部であることが初めて確認された”こと

レナデルタという地名は
前回の GPS調査の際にも”渡り”の先として
紹介されていましたが

今回の調査では
そのレナデルタ北部に渡った父コクガンが
せいぜい半径10メートル程度の範囲内で
過ごしていたことが判明

今回の渡りでは 母コクガンと”予期せぬ別れ”があって
繁殖行動はありませんでしたが
繁殖地であることはわかりました

“予期せぬ別れ”というのは 残念ながら母コクガンが
渡りの途中 何らかのアクシデントで
命を失ってしまったことによるもので
講座終了前の質疑応答の中で明らかにされました

講座では ほかに
“コクガンの居る所にはアマモ場あり”ということが再確認され

“日中は漁港”に居る彼らは ”夜間は沖合”をねぐらにしていること

更に ”砂浜で砂を食べて”から餌場に向かい
アマモの消化に役立てているということも 紹介されました

絶滅危惧種のコクガン
謎の生態のベールが
地道な研究によって
少しずつ剝がされてきています