生物の多様性は命の輝き

この野鳥 何でしょう?

一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです

かれこれ かなり撮りだめた写真を整理していて
何か判別できない”鳥くん”が”居た”ので 図鑑を開いてみました

姿からして ホオジロ科の野鳥・・・

お腹が白いから シロハラホオジロ?

いやいや 喉の部分が黒くないから違う・・・

一羽ずつ見比べていくと
“オスの夏羽は頭が黒くて頬が黒い”という ”カシラダカ”

頭に冠羽が立っていない状態の
“カシラダカ”ではないかと思われます

ちなみに 冠羽というのは 頭頂の逆立った短い羽根のこと

こちらは カシラダカと同じホオジロ科の”ミヤマホオジロ”
“冠羽”がかわいく立ってますネww

こうしたスズメくらいの大きさの野鳥って
巷にけっこう 当たり前に居て
数は多いという印象がありましたから
まさか?とは 思ったのですが
なんとこの“カシラダカ”
絶滅危惧されている”と知り 驚きました

千葉県にある 山科鳥類研究所によれば
“カシラダカ”は 昔から日本の標識調査で最も普通の存在

1980年には全国の調査捕獲総数 約67,000羽のうち
カシラダカが一番多く 約19,000羽を数え
総数の28%を占めていましたが
2015年には捕獲総数12万羽余りの内 その数は約5,000羽で
全体の4% 35年前の実数の27%に減り
総数に占める割合は1/7以下に激減

おなじホオジロ科のアオジは7,700から26,000羽へ
オオジュリンでは3,200から12,000羽に
それぞれ増えているのに
カシラダカ”だけが 大きく減少しています

海外の調査結果と擦り合わせると
北欧と東アジア 双方の
カシラダカの個体数は
この30年間で75~87%減少していました

この内容は2016年に論文で発表され
カシラダカは IUCN国際自然保護連合のレッドリスト
絶滅危惧Ⅱ類(VU)にランクアップされていたのです


えっ?!と 意外だったのは 志津川湾で越冬中の
コクガンと同じ絶滅危惧ランクになっていたことです

原因は▲繁殖適地の減少 ▲気候変動による環境変化
▲越冬地での生息環境の減少 や▲農薬使用の影響 など

もう一つの重大な要因は人間による「捕獲圧(ほかくあつ)」

長い期間 渡ってきたところを人間が食料として
大量に捕獲し続けてきたことが
減少の大きな要因と考えられています

“生物多様性”は 命の土台

多くの生命は他のたくさんの生物と直接かかわり
初めて生きていくことができているので
生物多様性は“地球環境そのもの”とも言えます

からの恵み 清浄  安定した気候
全てが「生物多様性」の恩恵としてもたらされ
その恩恵に浴しているのが私たち人間

木材や紙 魚や貝などの水産物は
その多くが 地球の生物多様性により生み出されていて
これらを利用しなければ 私たちは生きていけません

こちらは 観洋からの眺め 豊かな自然景観と相まって虹がきれい♪

実に210種類以上の海藻・海草が海底に茂り
550種類以上の動物が棲息する この志津川湾
まさに”生物多様性”を体現する壮大な藻場(もば)

ラムサール条約にも登録されたこの湾から
私たちは 間違いなく余りある恩恵を受けています

生物多様性の保全に加え
さまざまな自然資源の「持続可能な利用」を明記した国際条約
『生物多様性条約』が作られた時
その前文原案には こんな文章がありました

「人類が他の生物と共に地球を分かち合っていることを認め
それらの生物が
人類に対する利益とは関係なく存在していることを受け入れる」

奇しくも”カシラダカ”を調べることから辿り着いた
この言葉に
しみじみと感じ入ってしまった Bluebirderでございます

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震災の砦

3月16日深夜 福島県沖を震源に発生した大地震
南三陸町での震度6弱は
過去にBluebirderが体験した中で一番強い揺れでした

一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです

それでも
津波注意報発令下
志津川湾では潮位に大きな変化は無く
何よりでした

ただ 被害に遭われたみなさまには
心よりお見舞い申し上げます

また 東北新幹線が
しばらく運転見合わせになっているほか
19日の河北新報朝刊によれば
宮城・福島両県では大崎市をはじめ
8市町のおよそ3万4800戸で断水が続いているとのこと
一日も早い復旧を お祈り申し上げます

残念なのは コロナ感染拡大に幾分落ち着きが見え始め
蔓延防止法も解除へ
GoToトラベルキャンペーン再開もささやかれ
いよいよ行楽の動きに期待が寄せられた矢先
春彼岸3連休目前の大地震だったこと

当館でも「東北新幹線が止まっているから」
あるいは「地震のため土日も仕事が入り休めないので」
といった理由で キャンセルが発生しました

電話口からは 残念 且つ申し訳なさそうな声で
「次 また泊まりますから」と
お気遣い頂きましたこと 心より感謝申し上げます
ありがとうございます

幸い この度の大地震でも
当館 南三陸ホテル観洋には大禍なく
通常営業を続けることが出来ています

それも 硬い岩盤の上に構築された 堅牢な耐震構造のお陰

岩盤の上というのは 良くしたもので 振幅:揺れの幅が狭く
3.11でも びくともしなかった観洋では
一切怪我をした人も無かったばかりか
5階フロアにある売店の陳列棚の品物も
ティーラウンジの食器も 一切落下破損することはありませんでした

これは 今回の震度6弱の地震でも同様で
お客様はご無事でしたし 落下破損物も無し

3.11の際には 600人以上の町民を受け入れ
10m越えの津波で浸水を免れた3階以上の部屋は
二次避難所として
ご家族ごとに一部屋ずつご利用頂くことが出来ました

とにかく 今回の激しい地震でも 大禍の無かった観洋は
安心してお泊り頂ける施設といえるでしょう

古くから 津波との歴史を持つ 三陸沿岸にありながら
10mを超える津波からも 平然と命を守る”砦(とりで)”的な存在です

地震列島とも呼ばれる日本
地震による災害が いつどこで発生するかわからないのであれば
旅宿は 安心な施設にしたいもの・・・

国内の宿泊施設の中でも 当館 観洋は
かなり高い安心感を持ってお泊り頂ける宿のひとつではないか
そんな風に Blubirderは思います

さて 地震の時はどうしていたものかわかりませんが
いつもの港の コクガン
19日午後確認できたのは4羽だけ

画角からは 1羽 はぐれていますが

それでもこの日の朝には
センターで170羽以上を確認していますから
志津川湾には まだまだ多くのコクガンが”越冬中”と見られます
北帰行の前に 会いに来てみてください

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コクガンが そこに居る訳

一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです

ブログ記載の際には必ず出かけている
いつもの港・・・

コクガンが越冬中の志津川湾にあって
比較的 いつ行ってもその姿を観ることの出来る場所です

この12日の様子がこちら

確認できたのは4羽 (この画角の中には二羽しか居ませんが)・・・
2組のツガイと思われます
(ひょっとしたら一組の親子かも知れませんが 悪しからず)

この日の”彼ら”は
潜水してアマモを採ってくるオオバンに接近しては
“労働寄生” つまり”横取り”を 繰り返していました

つい2週間前くらいまでなら
まず20羽は下らなかったその数が
1週間ほど前から 激減  ”4羽”には拍子抜けしてしまいました

なぜ?

「好物のアマモが少なくなったせいでしょうかねぇ」
というのはBluebirderと
ビジターセンタースタッフの方との立ち話

確かに 日々30~40羽がこの場で食べ続ければ
小さな港のアマモ場も 痩せてしまうことでしょうし
漂着しているアマモも ほとんど見当たりませんでした

この日の 彼らの様子を観ていても
オオバンのアマモを
“横取り”ばかりしていましたから
やはり この場のアマモが少なくなったので
居なくなったのかも

あるいは旅立ちの春に向けて
そろそろ何らかの動きが始まっているのか
こればかりは
コクガンに尋ねてみなければわかりません

ただ この11日
ビジターセンターでは179羽を確認していますから
湾内で居場所を変えているだけのこととは思われます

それでも 向こうに観洋を望む
いつもの港だけでも姿が少なくなってしまっているのには
正直 寂しい・・・

 

一方 観洋ティーラウンジ眼下の カモメの営巣場では・・・

どうやら
今年繁殖するカップルが営巣を確約した模様

実は もう去年の11月下旬から
場所取りが始まっていました

こちらが♂で


眠っているのが♀と思われます

♀のカモメに至っては
もう 早々と
営巣箇所でうずくまっていることもあって
今から 子育てに意欲満々の様子 楽しみです

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冬鳥 その3

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

節分、立春が過ぎ

気温も10度以上になったりしてましたが

寒さはこれからが本番の 如月2月。

寒さが緩んだ先週の土曜日、いつもの港に出かけてみると

???!  少ない!  越冬中のコクガンが「まばら」なのです。

まさか、もう北へ向かってしまったのでは?

とも思えてしまう光景に 少し驚かされました。

しばらく様子を窺っていると・・・、ああ  なるほどぉ、

仙台ナンバーの車が何台か出入りして

数名が港を視察、あるいは査察していました。

いつもと違う雰囲気を感じ取ってか

岸壁辺りには寄り付かずに 水上に居たようで、

いくつかの群れは 一時的にこの場から離れていたようです。

しかし、Bluebirderの心配などよそに

当のコクガンたちは 元気いっぱい!

オオバンの採ったアマモを 横取りして食べています。

もの凄い勢いで迫った瞬間です。

勢いの余り コクガンの首の周りに「水の襟巻」が出来ています。

す、凄・・・・・    普段は澄まして

優雅な雰囲気を漂わせているのに( ^ω^)・・・

そうそう、5日には 志津川湾内の全数調査が行われ

年末の調査同様 400羽ほどが確認されています。

 

そんな コクガンたちの居るこの小さな港には、

ほかにこうした冬鳥も飛来しています。

曇り空の ロングショットで

ぼんやりした被写体になってしまっていますが、

ここは 雰囲気でご覧いただくということでご容赦を。

カンムリカイツブリ です。

全長56㎝ほど。

首が長く、水面に軽~く浮いている水鳥。

夏羽は、頭部に赤褐色や黒色の飾り羽が出ますが、

今は冬羽で 顔から首は白く、目の下に黒い線があります。

くちばしは桃色。頭上には黒色の冠羽があります。

 

脚は体の後方に付いていて 脚だけで潜水が可能。

小魚を主食にして、甲殻類も食べちゃいます。

カイツブリ類の中では最も大型で、

潜水時間は カイツブリが30秒なのに対し、

何と50秒ほど潜ることができます。ですから「狩り」も余裕です。

現在は 絶滅が心配されるほどの種ではありませんが、

ひところ 乱獲で激減した時代もあったようです。

「群性が強い」と 図鑑には記されていますが、

こちらの個体は群れずに「単独」。

冬の海 ポツリと置かれた水鳥が一羽・・・

心なしか 寂しげでなりません。

 

が、どうも強気な「お顔」から察するに

「そんなことはないよ!」と

お”カンムリ”のようにも見える”カイツブリ”なのであります。

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グレーの斑は

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

12月のブログで 春の繁殖に向けて

「もう 営巣の陣取りを始めているの ?」

とご紹介させていただいていた 観洋眼下のカモメたち。

ロングショットでは 雪に同化して居場所が判りづらいのですが、

どうやら、営巣場所を「獲得」したと思しきツガイが

もう その岩場に常駐している模様。

ご覧のように、木枯らし吹くの岩場で、

じっと二羽でうずくまって休んでいます。

こちらは1月9日午前10時過ぎの様子。

 

目覚めれば・・・

この通りの 大欠伸。

 

外敵に襲われる心配も まず無いようで

実にのんびり 寛いでいる様子です。

 

その12月のブログで、首の周りにある「グレーの斑」について、

「まだ成鳥になり切っていない若い個体の印では」と

ご紹介していましたが、

どうやら これ、「冬毛」のようなのです。

失礼いたしました。

春に向けて、この首回りも「真っ白」になっていくのでしょう。

いずれにしても、今春の産卵と孵化が楽しみです。

 

さて、志津川湾で越冬中のコクガンたち。

この9日には、船揚げ場のスロープにも その姿を確認できました。

オオバンも一緒の 3ショット。

 

研究者によれば、ここに上がるのは

まだ若い個体か、比較的体の弱い個体だということです。

実際、翼には

「白い線」状に見える部分が残っていて

二羽ともまだ「若鳥」ようです。

 

晴天の下、相変わらず牧歌的で平和な情景を湛える 小さな港、

ではありましたが、この日 ある小さな変化に気が付きました。

 

震災後、この港の環境に慣れ、

人間から何も危害を加えられないことを学習したコクガンたちは、

漁船が出たり入ったりしようと

漁師さんたちが岸壁で作業をしていようと

逃げることも無く、悠々と泳でいた コクガンたち。

暫く眺めていたところ、漁船が港に入って来る際、

近づくエンジン音に 緊張感を高めていたかと思うと

近辺に居たコクガンたちが 一斉に飛び立ってしまったのです。

 

下の写真が、去年12月24日の様子。

漁船が港を出て行きますが、

そのすぐ脇を 飛び立ちもせず平然と泳いでいたのが判ります。

ですから、

この日は一体 どうしてしまったのだろうと 驚いた次第。

コクガンたちは、またその場に戻っては来るのですが、

つい2週間ほど前とは違う行動の変化が

少々気がかりな、いつもの漁港です。

何か 不都合なことがあったものなのかどうか、果たして。

単なる気まぐれであれば いいのですが。

 

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